病院がkintone(キントーン)を導入する目的

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回のテーマは「病院がkintone(キントーン)を導入する目的」です。

kintoneを導入する5つの目的

これまでたくさんの病院にkintoneを導入してきましたが、病院にkintoneを導入いただく際の目的は様々なのですが、整理すると主に以下5つになります。(病院のDXを推進したいというように目的が重複している場合もあります)

  • kintoneで電子カルテ等のシステムに足りない機能を補いたい
  • kintoneで病院内の情報共有を図りたい
  • kintoneでペーパーレスを実現したい
  • kintoneで電子カルテやレセコンのデータを二次利用したい
  • kintoneを病院グループウェアとして使いたい

では、それぞれの目的について詳しく見ていきます。

電子カルテ等のシステムに足りない機能を補いたい

電子カルテを導入した(する)けれど、どうしても電子カルテではできない、使いにくいことがあるのでそれをkintoneで補えないか?という話をよく聞きます。電子カルテは様々なベンダーより提供されており、各社ごとに様々な機能があるのですが、導入の際に予算の都合上どうしてもあきらめざる得ない機能が出てくること場合があります。そういう場合にkintoneで業務アプリを作って代替えできれば・・・ということです。例としては「kintone(キントーン)で入退院管理」で書いたように、電子カルテを導入したものの入退院管理の機能が使いにくいので、kintoneで入退院管理アプリを作って欲しいということであったり、電子カルテには機能がなく、別途、専用のシステムを導入する必要があるものをkintoneで作って欲しいというケースで「kintone(キントーン)でインシデント・アクシデント管理」で書いた医療安全のインシデントレポートシステムや「kintone(キントーン)で地域連携室の業務改善」で書いた地域連携支援システムなどになります。このように電子カルテに足りない機能をkintoneで代替えして補いたいという要望は非常に多くあります。また、電子カルテを導入していない病院において、レセコン(医事会計システム、医事コン)とシステム連携することで、kintoneで患者一覧を作るなど電子カルテの一部の機能をkintoneで実現したというケースもありました。

病院内の情報共有を図りたい

情報共有がうまくできていないので情報共有を図るためにkintoneを導入したいという話もよくあります。メールで情報を共有しているけれど漏れがあったり、物理的な掲示板に文書を掲示したり、ホワイトボードに書いてるけれど情報がきちんと伝わらないのを改善したいというケースです。共有したい情報、共有したい対象(範囲)はバラバラですが、kintoneは必要な情報を必要な対象(範囲)に共有することが可能ですので、kintoneのポータルやお知らせを活用したり、掲示板アプリを作成したり、スペースを作ってそこで情報を共有したりといった形で対応しています。例としては「kintone(キントーン)で入院状況の共有」で書いたように、各病棟の入院状況の共有を図ったり、「kintone(キントーン)で施設基準の管理」で書いたように関連部署で施設基準の状況の共有を図ることで単なる情報の共有だけではなく、最終的には職員の意識改革を促す目的もあったりします。さらに「kintone(キントーン)で医療介護の複数施設を一元管理」で書きましたが、kintoneがクラウドであるという点から複数の施設を持つ病院で情報の一元管理を実現することを目的でkintoneを導入されるケースも多くあります。

病院のペーパーレス化を実現したい

経営資料を紙で作成しているために、用紙はもちろんプリンターやコピー機のインク代などのコストや印刷、コピーする手間がかかったり、報告書や申請書を書類で管理しているために、押印の手間、書類が回るのに時間がかかる、破損(汚損)や紛失したり、増え続ける書類の収納場所の確保が大変だったりするために、紙をなくしたい=ペーパーレスにしたいので、kintoneを導入したいという話も非常に多くあります。「kintone(キントーン)で病院のペーパーレス化を実現」で書きましたが、kintoneを導入することで経営資料や報告書(日報、週報、月報)、申請書、議事録などをkintoneアプリ化することで院内のペーパーレス化を実現できます。

電子カルテやレセコンのデータを二次利用したい

病院には電子カルテや医事会計システム、リハビリシステムなどの部門システムや介護システム、財務会計システム、給与システム、勤怠システムなどたくさんのシステムが導入され運用されています。これらのシステムはそれぞれデータを持っていますが、データについては、情シスがある病院で院内SEが電子カルテや医事会計システムの一部のデータを活用していることを除いてほとんどが二次利用は行われていません。しかし、これらのシステムには、診療という観点からだけではなく、病院経営という視点から見た場合に、非常に貴重なデータが存在しています。それを収集、分析し経営改善に活用したいので、kintoneで二次利用できないか?というご相談も多くいただきます。二次利用するにはシステム連携が必要ですが、「kintone(キントーン)と電子カルテ、レセコンの連携」や「kintone(キントーン)と介護システムの連携」で書いたように連携プログラムを開発することでデータを二次利用することが可能になります。それを活用して「kintone(キントーン)で病院の経営分析」で書いたように経営分析を行われている病院も多くあります。

病院グループウェアとして使いたい

グループウェアの導入を検討していて、どうしてもオリジナルのグループウェアが作成したい等の理由でkintoneを導入されるというケースもあります。「kintone(キントーン)でグループウェア」にも書きましたが、サイボウズにはサイボウズオフィスやGaroonといったグループウェア製品がありますので、普通にグループウェアを求められている場合は、そちらをご紹介するのですが、kintoneだと自由にアプリを作ることができますし、組織内SNSの機能もありますので、どうしてもkintoneの方がいい、やっぱりkintoneじゃないということでkintoneを導入されるというケースです。

病院がkintoneを導入する目的のまとめ

上記の5つのいずれか、もしくは複数が、ほとんどの病院がkintoneを導入された目的になります。kintoneは、業務に合わせて業務アプリ(システム)を作成できるという非常に柔軟なプラットフォームですので、病院全体で利用することもできますし、特定の部門、特定の業務でのみ利用することもできますので、どの病院においても有効に活用することが可能です。また、kintoneを導入することで病院のDXを推進することにも繋がりますので、ぜひ、一度、検討されてはいかがでしょうか?
弊社は病院へのkintone導入の経験が豊富ですので、まずはお気軽にご相談ください!