kintone(キントーン)で在庫管理の事例

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「kintone(キントーン)で在庫管理」ということで、kintoneで備品の在庫管理の仕組みを構築した事例をご紹介いたします。

在庫管理の状況

備品の在庫管理の仕組みを構築したのは、100床未満の中小病院になります。こちらの病院では、病院内で使用する医療機器や材料ではない、ペンやテープなどの事務用品等の備品について、職員は備品支給申請書という紙に必要な品名、数量を書いて申請を行い、上長、経理課長、最終的に事務長の承認が下りると、備品が支給されるという仕組みになっていました。経理では備品の在庫管理をしており、在庫が少なくなると業者へ発注して在庫を補充するようにしていましたが、その在庫管理はExcelで行われており、度々、在庫の数量が合わなくなることが起きていました。

在庫管理の仕組みを構築

そこでこの面倒な備品の申請から在庫管理までをシステム化して欲しいとの依頼があり、kintoneで仕組みを構築することとなりました。

備品マスタ

まずは、kintoneで備品在庫管理の基礎となる備品マスタを作成しました。項目としては品名、型番、メーカー等になります。

備品マスタの画面
備品マスタの画面例

備品支給申請

次に備品支給申請アプリを作成しました。備品マスタより備品を選択し数量、目的を入力したうえでプロセス管理の機能を使って、申請者の上長→経理→事務長とワークフローが流れるように設定しました。さらに事務長の承認が下りると経理へと流れ、実際に備品を支給すると支給日と支給者を登録できるようにしました。

備品支給申請の画面
備品支給申請の画面例

在庫管理

そして最後に在庫管理アプリを作成しました。こちらは備品を選択し、在庫数を入力できるようにし在庫管理ができるようにしました。さらに在庫数が残り少なくなったかを判定できるように判定基準となる「しきい値」を設定できるようにしました。

在庫管理の画面
在庫管理の画面例

後は備品支給申請アプリにJavaScriptでカスタマイズを行い、経理で備品を支給し、支給日、支給者を設定したうえで、プロセス管理でステータスを支給済みに設定すると、在庫管理より支給した数量を差し引くようにしました。さらに在庫管理において数量がしきい値を下回った場合には、経理へ通知が飛ぶように設定を行いました。経理は通知を受け取ると備品の発注処理を行なうという算段です。

在庫管理の仕組みを構築した成果

こうして、こちらの病院では備品在庫管理の仕組みが構築できましたので、日々、運用を行われています。どうしても例外的にkintoneを経由せずに在庫から備品を出すこともあるため、完全に正確ではありませんが、kintone導入前に比べると遥に在庫管理が正確になり、備品の支給を受ける職員、経理の業務負担は減り、業務改善を実現することができました。また、データとして記録が残りますので、部署ごとの備品の使用量も把握できるようになりました。

「備品在庫管理」のサンプルアプリ

なお、kintoneアプリストアのサンプルアプリに「備品在庫管理」アプリがあります。このアプリは社内の備品(消耗品)管理を行うアプリで入出荷数を記録すれば、自動で現在の在庫数を計算できる在庫管理のアプリになります。また在庫数もグラフや一覧で確認できますので、在庫数が少ないものをチェックして発注漏れを防ぐことができます。こちらも参考にして下さい。

kintoneで在庫管理の事例のまとめ

このようにkintoneで在庫管理の仕組みを構築し導入することで、従来の在庫管理の業務フローを見直し、より効率的な在庫管理業務が行われるように改善することができるようになります。これは病院での事例ですが、業種を問わず在庫管理の業務は似ていますので、参考にしていただければ幸いです。