kintone(キントーン)でプレホスピタルレコード

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は「kintone(キントーン)でプレホスピタルレコード」ということで、入居型介護施設(有料老人ホーム)へkintoneで「プレホスピタルレコード」アプリを作成し導入した事例をご紹介いたします。

プレホスピタルレコードとは

プレホスピタルレコードとは、一刻も早い処置・治療を行うため、傷病者の情報を、病院・救急 隊等の関係者に伝えるため記載する情報書のことです。
プレホスピタルレコードを用意しておけば、介護施設の入居者に万一のことが発生した場合に、救急隊へ渡すことができ、搬送先の病院へも情報が伝わることで早急な治療へと繋がります。

「プレホスピタルレコード」アプリ

「プレホスピタルレコード」アプリに記載する項目は以下の通りです。

①施設基本情報
 施設名、住所、電話番号
②傷病者情報
 氏名、カナ、性別、生年月日、年齢、〒、住所、連絡先、既往歴、かかりつけ医療機関、搬送希望医療機関、服用薬、薬に対するアレルギー反応
③バイタルサイン等
 日時、意識、呼吸、脈拍、血圧、SPO2、体温、最終食事時間、備考
④ADL(日常生活動作)
 食事、移動、更衣、入浴、排泄、意思疎通、視力障害、聴力障害、麻痺(後遺症)、認知症状、行動
⑤忘れ物チェック
 同乗者、記録日誌・サマリー、保険証、診察カード、服用薬・お薬手帳、居室の確認、その他持ち物

プレホスピタルレコードの画面
プレホスピタルレコードの画面例

万一の場合に、入居者のプレホスピタルレコードを表示し、kintoneのレコード印刷で印刷することで、救急隊へ渡すことができます。

プレホスピタルレコードの帳票画面

なお、別途、入居者マスターアプリを作成し、入居者の基本情報を管理している場合は、入居者名でルックアップすることで関連情報を表示することも可能です。

kintoneでプレホスピタルレコードのまとめ

なお、この施設においては、救急時のプレホスピタルレコードだけではなく、日々のバイタルや食事、排泄の状況、サマリーをkintoneで管理されており、その記録の1カ月分を帳票として印刷できるようにして、かかりつけ医療機関への通院時に同行する職員が印刷した入居者情報を持参して医療機関へ情報提供できる仕組みを作成しました。このことにより、従来は口頭で説明していた状況が正確に医療機関へ伝わるようになり、診察が円滑に行われるようになりました。
このような介護施設と医療機関の情報共有については、理想としてはデータとして共有されることが望ましいのですが、現実的にはまだまだそのような環境にはなっていませんので、このように介護施設と医療機関を繋ぐ情報をkintoneで管理し、必要時に印刷できるようにすることで、少しでも医療機関との連携を円滑に行えるようになるのではないでしょうか?介護施設へのkintone導入の経験も豊富ですので、お気軽にご相談下さい。