入院相談をkintone(キントーン)で迅速化して病床稼働率向上

こんにちは。kintone(キントーン)導入支援のギャンです。
今回は地域包括ケア病棟を持つ病院でのkintone導入により病床稼働率が大きく向上した事例についてお話させていただきます。

kintone導入前の状況

kintoneを導入されたのは、地域包括ケア病棟と療養病棟をもつ100床程度の病院でして、主に近隣の複数の急性期病院から患者を受け入れていらっしゃいました。これらの紹介元病院からはほとんどFAXで診療情報提供書が送られてきており、地域連携室では入院担当の複数の医師へ診療情報提供書のコピーをとり、それを直接渡して、受け入れ可能か否かを判断していただいていました。そのため、医師の状況によっては確認に時間がかかり、紹介元病院への回答には数日を要してしまい、受け入れ可能の連絡を入れた時点で他の病院での受け入れが確定してしまっているなどの機会損失が度々発生していました。そういう状況でしたので、kintone導入前の時点での病床稼働率は70%を前後していました。

地域連携室に「入院相談」アプリを導入

そこでkintoneを導入し、地域連携室の担当者及び医師より、どうすれば業務が改善できるか?を丁寧にヒアリングさせていただき、その内容をふまえて、「入院相談」アプリとして、最低限の項目の入力と診療情報提供書をPDFで添付するとともに、医師ごとの受け入れ可否、相談に対するステータス(受付、受入可、受入不可、連絡済など)を色分けして表示した一覧を作成しました。さらに詳細画面を開かなくても一覧上で診療情報提供書のPDFをクリックすると画面上に表示されるようにしました。

入院相談の画面
入院相談の画面例


これによって地域連携室、医師、病棟に迅速に情報を共有することができるようになり、またステータスが一目で色でわかるようになったため、各医師の協力のもと、受け入れ可否の判断を迅速に行なうようになりました。

入院相談の迅速化で病床稼働率70%→95%へ向上

結果として、紹介元病院への回答にかかる時間が大幅に短縮できるようになり、それに伴って病床稼働率は徐々に向上し、3か月後にはほぼ満床に近い95%前後で推移するようになりました。稼働率が25% 向上することでこの病棟の収益も向上し収支も大きく改善いたしました。また、病床稼働率が大きく向上しただけではなく、蓄積されたデータを集計、分析することが可能となりましたので、紹介元病院ごとの紹介数、入院数(入院率)の推移がわかるようになり、受け入れ可否の理由や紹介元からのキャンセル理由などを選択式としたことで集計、分析することも可能となりkintoneの導入によって地域連携室の業務改善とDX推進に大きく貢献することができました。

病院よって地域連携室での業務の進め方は大きく異なりますので、弊社では丁寧にヒアリングさせていただき、病院にとって最適な業務改善をご提案させていただきます。まずはお気軽に相談下さい。